株式投資

JT(日本たばこ産業)の株価が下落中!「高配当株の罠」について

JT株の下落が最近話題となっていますね。

SBI証券より JT 過去2年チャート

JTはこの2年間ほぼ一直線に下げ続けて2年で株価が半値ほどまで下落していますね。

JTについての一般的な分析については過去👇に書きましたが

今回はチャートや需給に焦点を当てて、JTで今起きている「高配当株の罠」の現象について書いてみます。

高配当株の罠とは?

株式投資をする上で配当利回りを基準とするのはごく当たり前のことと思います。

配当利回り(会社予想):株式ランキング – Yahoo!ファイナンス

しかし、配当利回り上位の銘柄を見ますと、結構な割合で株価が下げ続けている銘柄があります。もともとは利回り5%だったのが株価の下落により6%になって7%になって、、と言う銘柄もありますね。

利回りが5%の時にこれ以上は下がらないだろうと長期投資のつもりで購入したけど、、6%になってもう下がらないだろうとナンピンしても下げ止まらない、配当があるのでロスカットもしないということで含み損を抱えたままになってしまうことを「高配当株の罠」にはまった状態と言えるのではないでしょうか。

配当利回りは7.07%まで上昇

現在のJTの株式指標はPER10.7倍 PBR1.46倍 配当利回りは7.07% 時価総額は4兆3000億円ほどです。配当以外は特に割安でも割高でもないといった感じですね。

配当利回りランキングで見ますとJTのこの配当利回りは東証に上場している3000銘柄の中で4番目に高い利回りとなっています。

JTの配当推移を見ますと1株あたり配当額は

2015年:118円

2016年:130円

2017年:140円

2018年:150円

2019年:154円(会社予想)

となっており、毎年順調に増えています。

チャートを確認してみる

過去6ヶ月間のチャート

SBI証券より JT 6ヶ月チャート

JTのこの6ヶ月間のチャートを見ますとひたすら右肩下がりの動きをしています。この間の日経平均株価はほぼ変わらずの動きをしていますので、それを考えますと厳しい動きですね。

過去20年間のチャート

過去20年間のチャートを見ますと、最近下げたとは言ってもまだ高い位置に見えますね。

JTは個人投資家に人気

NISAの買付でランキング上位

SBI証券より NISA週間買付ランキング

8月最終週のSBI証券のNISA買付ランキングでJTは4位に入っています。自分が見ている感じではほぼJTは毎週上位の常連ですね。長期で購入している個人投資家が多いのでしょう。

個人の買付でも上位

SBI証券より SBI証券内9月4日売買代金上位

個人投資家の利用率が高いSBI証券の9月4日の証券内売買代金ランキングを見てみますと、この日のJTの買い代金は23億円、売り代金は9億円と圧倒的な買い越しとなっています。

このことからJTは個人投資家に人気だということがわかります。実際にツイッターでもJTの話題はよく見かけますね。

自分の記憶ですと、今年はじめにJTが3000円を割って利回りが5%を超えたころからずっとNISAでの買付上位に上がってるような感じです。チャートを見ますと今年購入した場合はすべて含み損になっているという状態ではないでしょうか。

言葉を変えますと高配当株の罠にハマってしまった人が多そうに見えます。

下がっている理由は?

ここまでJTが下落している理由については、売りたい人の方が多いから下げているということですね。。。これは売ってる人に聞かないとわからないことですが、自分なりに推測してみます。

世界のタバコ企業も株価下落

ヤフーファイナンスより
ヤフーファイナンスより

他の世界のタバコ大手企業の株価もこの2年でかなり売られています。タバコ企業が不人気なのは共通してるようですね。どちらも配当利回りはJTと同じく6~7%まで上がってますね。

JTの利益は下落傾向

過去5年間のJTの決算を見ますと、売上はほぼ変わらないながらも純利益が下降気味です。にもかかわらず配当額が年々上がっているため配当性向が高くなり将来の増配余地が低くなっています。

配当余力はそれほどない

JTの財務諸表によりますと6月30日時点の現金及び現金同等物の保有残高は3000億円ほどです。

JT 第2四半期決算短信より

JTの今期会社予想の純利益額は3700億円ですが、配当で年間2700億円株主に還元されることとなります。ここ数年のような利益の減少が続くのであれば、保有現金を考えても今のレベルの配当を増やしたり、続けることはなかなかハードルが高そうです。

今後の見通しは?

JTよりもっと財務状況も悪く、配当も低い企業でも株価が上昇していたりしているケースも多いですので、株価の将来予測は難しいですが、 無理のない程度に現物保有で優待と配当をもらい続けるつもりでなら良いのかもしれませんね。 ただ、最近の世界的な低金利時代において、利回りを求めてREITが高値更新を続けている状態ですので、高配当株も同じように人気となる傾向が出てくればJTの株価も持ち直すかもしれませんね。

JTと同じ高配当株の罠の減少が起きていると思われる日産自動車の記事については👇

高配当株については👇でも書いています。